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認証だけにとどまらない技術面のアドバイスでも貢献、NITTOKU株式会社様のBluetooth認証登録代行サービス導入事例

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。

今回はBluetooth認証登録代行サービスをご利用いただいたNITTOKU株式会社様の導入事例インタビューをお届けしたいと思います。

今回取材した迷子ペット探索ソリューション『Kitto&Coco!』をご担当されているNITTOKU株式会社 RFID事業部の西﨑 傳生氏、渡辺 大輔氏に、自社製品のBluetooth化に至った経緯と、実際にご利用いただいたムセンコネクトの『Bluetooth認証登録代行サービス』に対するご感想を伺いました。

*写真左からNITTOKU株式会社 RFID事業部 渡辺氏、西﨑氏

目次

NITTOKU株式会社とは?


 NITTOKU株式会社は、1972年に設立された巻線設備メーカーです。機械開発コンセプトは、Speed、Small、Savingであり、常にこれを念頭に新しい設備の開発を進めております。お客様の製品品質と巻線設備の生産性に大きく影響を及ぼすテンション技術、継線技術、組立・加工技術に加え、永年、巻線を中心に培ってきた制御技術が当社の強みとなっております。
また、独自の搬送技術やハンドリング技術、各種モジュール製品により、お客様の要望に合わせた設備のご提案が可能となっております。近年IoTに対応した情報処理技術にも力を入れており、お客様の生産管理、設備メンテナンスへの迅速対応へ向けた取組みにも更に注力しております。

自慢の巻き線設備で作り上げられたモータ巻き線

巻き線技術を活かした新たな挑戦、ペットテック事業への展開

西﨑 傳生 氏
NITTOKU株式会社 RFID事業部

-- NITTOKU様の事業と、今回ご紹介いただく迷子ペット探索ソリューション『Kitto&Coco!』との関わりについて教えてください。

西﨑氏:
元々当社は巻き線の生産設備メーカーですが、その巻き線技術を応用したICカードやRFタグなどの新規事業も展開しています。その中で、2015年からは1.5mm×8mmという極小のペット用マイクロチップを扱ったペットテック事業をスタートしました。このペット用マイクロチップは動物病院などでペットに埋め込まれ、ペットが迷子になったときには外部からリーダーを当ててマイクロチップを読み取ることでデータベースに登録された飼い主情報と照合することができるため、すぐに連絡が取れる手段として飼い主様からのニーズがあります。さらに2022年6月からは改定動物愛護法が施行され、マイクロチップ情報の登録が義務化されました。こういった外部要因の変化などもあり、現在では動物病院向けのマイクロチップの国内シェア1位となるまでに事業が成長しております。

そんな中、そういった事業を営む傍らさまざまな展示会に出展して一般ユーザー様のお声をお聞きする活動も行っています。するとインタビューの中では「マイクロチップさえ入っていれば、迷子になってもすぐに居場所がわかるんだよ」といったように、まるでマイクロチップの中にGPSが搭載されているかのようなご認識をされている方がたくさんいらっしゃることが判明しました。そこから、突然ペットと離れ離れになってしまってもすぐにペットと再会できるプロダクトが作れないかという着想を得て、迷子ペット探索ソリューション『Kitto&Coco!』を手掛けることになりました。

2022年から『Kitto&Coco!』の本格的な基礎検討が開始されました。当時一番の課題だったことは、充電・電池交換の作業を不要にするためにソーラーパネルを採用することになったのですが、例えば室内空間のような低照度な環境でもソーラーパネルの発電効率を上げたり、満足な充電ができるかどうかでした。開発中は試行錯誤を繰り返しましたが、最終的にはシステム設計全般を担当してくださった開発パートナー様のご協力もあり、無事製品化に近づくことができました。

迷子ペット探索ソリューション『Kitto&Coco!』

「技術アドバイス×柔軟なサポート」がムセンコネクトの魅力

渡辺 大輔 氏
NITTOKU株式会社 RFID事業部

--ムセンコネクトのBluetooth認証登録代行サービスをご検討いただいた経緯や正式にご依頼いただいた決め手について教えてください。

渡辺氏:
全て包み隠さずお話すると(笑)、当初は社内のリソースで認証登録できると考えていました。しかし、実際の開発を進める中で意図しなかったトラブルが頻発し、加えて開発メンバーのコロナ罹患に伴う組織体制の不安定化なども重なってしまい、想定していたリソースが確保できなくなってしまいました。そこで効率的にBluetooth認証の登録を行うために作業を代行してもらえるところを調査した結果、Web検索で真っ先に出てきたのがムセンコネクトさんでした。ホームページを拝見し、確かな技術力と経験が垣間見えたので、早速ホームページの問い合わせ窓口からアクセスしました。

初回問い合わせからのスピード感が同業他社様とは全く異なり、素人目線に合わせた応対の仕方やフットワークの軽さ、アドバイスも適切だったという点で依頼することを決めました。先ほど西﨑が申し上げた開発パートナー様も含め、いろいろな方々に支えられたからこそ製品化に至ったことを考えると、今後も引き続きこのご縁を大事にしていきたいなと改めて感じています。

--Bluetooth認証登録代行サービスを実際にご利用いただいたご感想を教えてください。


渡辺氏:
「このスムーズさ、このクオリティーで、この金額でやってて会社はもつの?大丈夫なの?」と思いました(笑)。

コストについては各社いろいろな考え方があると思いますので一概には言えませんが、弊社にとっては非常に安価に感じました。それは不慣れな英語でのやり取りや一連のサポートも含めての感想です。ぜひ次回もお願いしたいと思います。

--もし、他社にBluetooth認証登録代行サービスをおすすめするとしたらどんな点をおすすめできますか?

渡辺氏:
弊社のようにBluetooth製品開発に関するリソースや知見・ノウハウも完璧とは言えない会社にとっては、トータルでお任せできるサポート力の高さが一番だと思います。特に認証におけるポイントや、認証を取得する上で開発にも影響してきそうな気をつけるべき点みたいなところを要所要所でアドバイスしてくれるのは非常にありがたかったです。

西﨑氏:
Bluetooth製品に限った話ではありませんが、製品としては動いたとしても、まさかこんなところでつまづくの?ってことだったり、思いがけないトラブルが生じてしまうことはあると思います。それによって販売できなかったり、お客様にご利用いただけないような事態に陥らないためにも、Bluetoothに関して気軽に相談したり、お任せできる所がムセンコネクトさんをお勧めできるポイントだと思います。

社会に貢献することを軸にした、新たな未来の事業ビジョンとは

-- 最後に貴社の事業、製品について今後の展望を教えてください。

西﨑氏:
我々はペットテックという事業を行っていますが、事業はお金儲けのためだけではありません。せっかく世に製品を送り出しているのであれば、ユーザビリティが高く便利なものであり、かつ、結果的に社会課題を解決する役目も担いたいと考えています。最近でもこれまで挙がっていた開発テーマ一つ一つに対して、粗さの目立つ部分や無駄な部分について再度内容を精査し直したところです。こういった取り組みを丁寧に行うことでお客様に寄り添った、安心していただける製品をお届けすることができます。そしてそれが巡り巡って最終的に我々の会社の利益にもつながる、そのようなビジネスを構築していきたいと考えております。

そのためには、いま目の前にあるプロダクトやサービスをどのように組み合わせて進化させていけるのかがポイントです。マーケットからの新しい要望や我々からのアイデアも含めて、できるだけ俯瞰した中で形にしていきたいです。

インタビューを終えて

最近、私自身がCSV経営というキーワードに興味をもっています。CSVとはCreating Shared Valueの略語であり、社会的価値と経済的価値の双方を追求する経営スタイルのことを指します。最後にお伺いした考え方はまさにCSV経営そのものだなと感服いたしました。

社会課題を解くことによって新たな価値が創造され、それが経済的リターンを生む。このインタビューを通じて、そのような社会と経済の正の循環を作ることこそ、現代社会に求められるプロダクトやサービスなのではないかと、改めてその想いを強くすることができました。

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