難解なBluetooth認証登録を委託してスムーズな市場投入を実現、日本ゼオン株式会社様のBluetooth認証登録代行サービス導入事例
こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。
今回はBluetooth認証登録代行サービスをご利用いただいた日本ゼオン株式会社様の導入事例インタビューをお届けしたいと思います。
自社Bluetooth製品『LNES®SL-03』をご担当されている日本ゼオン株式会社 LNES事業推進室 室長の児島 清茂氏、創発推進センター チームリーダーの亀山 涼嗣氏、吉原 眞紀氏、乾 裕俊氏に、Bluetooth製品を市場展開された経緯と、実際にご利用いただいたムセンコネクトの『Bluetooth認証登録代行サービス』に対するご感想を伺いました。
*写真左前から日本ゼオン株式会社 乾氏、室長児島氏、写真左奥から吉原氏、チームリーダー亀山氏
日本ゼオン株式会社とは?
日本ゼオン株式会社は、1950年設立の化学素材メーカーです。現在の主な事業としては、1959年に日本で初めて合成ゴムの量産化に成功したエラストマー素材事業、優れた高分子設計や加工技術によって高付加価値を有する高機能材料事業などが主に挙げられ、カーボンナノチューブなどの新素材を扱う新事業も積極的に推進し、各メーカーの最終製品に使用される材料・部材を提供しています。2020年には創立70周年を迎え、独自技術を有する各事業は世界的にも高いシェアを占め、製品を通じて社会課題・顧客課題の解決に貢献しています。
project LNES始動、そしてBluetooth機能を搭載し、自社プロダクトをより身近なものへ
-- project LNES(プロジェクト ルネス)について教えてください。
児島氏:
『project LNES』は日本ゼオンがイノベーションをもたらすために実験的にはじまったオープンイノベーションデザインプロジェクトです。自社のテクノロジーをうまく使って、他の会社とも連携しつつ、今までにない未来をつくるためのプロジェクトとして生まれました。
2011年頃まで話は遡ります。世の中全体としてイノベーションが起きづらいと言われていた中で、「日本ゼオンがイノベーションを起こすにはどうしたらよいのか?自社の強みである素材を活かして世の中に新しい価値を届けることはできないのだろうか?」という議論がスタートし始めていました。そして検討を重ねた結果、自社技術であるカーボンナノチューブとオープンイノベーションで大学から協力を得たプラスチックソーラー技術を融合することで、超小型太陽光電池『ソーラーカード』という独自の新しい製品が完成しました。
2016年頃には『ソーラーカード』は技術開発フェーズから事業化トライアルフェーズに移行していきました。軽量、かつ、デザイン性の高いソーラーカードをより身近に受け入れてもらいやすくするために「自然へのリスペクトや共生をいつも気軽に楽しみ、自分自身や家族・仲間との暮らしが心豊かで充実したものになっている未来を目指す」という想いを込めて、『project LNES』という名のブランドコンセプトで展示会にも出展し、テストモデルを次々に公開していくことでその検証を進めていきました。
乾氏:
私はLNESの初代モデルであるLNES®SL-01から『ソーラーカード』の開発に携わっています。製品化にあたり様々な課題が立ちはだかったものの、諦めずに課題をクリアしていくことで、徐々にですが、お客様がLNESという最終製品を手に取っていただけることを実感していました。ただ、作り手の立場としてはもっと多くの方々にこの最終製品を使ってほしいという想いを持っていました。
亀山氏:
二代目のLNES®SL-02をローンチした後に感じた課題として、元々私たちの活動に対して共感してくださっている方々からの商品満足度は高かった一方で、よりたくさんの方々に商品をご利用いただき、良い社会を作っていくという広がりまではまだ作れていないと感じていました。
そこで三代目のLNES® SL-03ではBluetoothを搭載し、スマートフォンと連動させたアプリケーションで太陽光の強さを可視化したり、ユーザビリティの向上に努めるなど、『くらしに太陽をもっと身近に感じていただくこと』に力を入れた商品化を行いました。
Bluetooth機能を搭載した『LNES® SL-03』
『LNES® SL-03』は育てて楽しむ人工観葉植物型のデザインランプです。太陽光で充電したエネルギーで、優しいランプの光を灯すインテリア照明として利用できます。また、専用のスマートフォンアプリを使えば太陽光の強さを知ることができ、それを記録することで、外出時の日焼け、日射病などの健康対策や、観葉植物などの日射量の目安にも使うことが可能な商品です。
はじめてでわからないことだらけのBluetooth認証もムセンコネクトがすぐに解決してくれました
--ムセンコネクトのBluetooth認証登録代行サービスをご検討いただいた経緯 について教えてください。
吉原氏:
我々が素材メーカーということもあり、Bluetooth関連のビジネスを手掛けたことが初めてだったため、全く知見がなく、しかも誰に相談したら良いかもわからず本当に困っていました。調べてみると、Bluetoothを利用した最終製品を販売する場合は、Bluetooth認証が必要だということが分かりましたが、調べれば調べるほど複雑で、しかも詳細情報は英語であったため、「我々は具体的にどうしたらよいのか?」と更に頭を悩ませてしまいました。そんな中、WEB検索でいろいろと調べていた際に見つけたのがムセンコネクトでした。
--Bluetooth認証登録代行サービスを正式にご依頼いただいた決め手は何ですか。また、実際にご依頼いただいたご感想を教えてください。
吉原氏:
決め手になったのは、大きく3点あります。
1点目はムセンコネクト以外の他社製Bluetoothモジュールを採用していても、Bluetooth認証の代行を依頼できる点。
2点目はInvoiceを使用しない通常の支払が可能であり、代行費用も高額ではなかった点。
3点目はウェブサイトや動画の説明が分かりやすく、ここなら依頼しても大丈夫かなと、品質に安心感があった点。
この3つが挙げられます。
感想としても、思っていた以上にスムーズに進めていただけました。実際の認証プロセスでは、途中、システムエラーが発生し、Bluetooth SIGと英語でのやり取りが必要になる場面がありましたが、ムセンコネクトの迅速な対応ですぐに解決できました。仮に、自社だけで対応していたら、大騒ぎになっていたと思います。
--もし、他社にBluetooth認証登録代行サービスを紹介、おすすめするとしたらどんな方々におすすめできますか?
吉原氏:
Bluetoothビジネスをこれから開始するような企業だったり、トライアル的にBluetooth製品の市場投入を考えているような、Bluetoothビジネスに関する知見を持ち合わせていない企業には是非おすすめしたいと思います。
プロダクトは『未来へのパスポート』
-- 最後に貴社の事業、製品について今後の展望を教えてください。
児島氏:
今後も新しいライフスタイルを広げるための『使い勝手の良さ』と『Bluetooth通信を使った分かりやすい可視化』をどんどん追求していきたいと思っています。サステナブルの視点というのは世の中にとってマストビジネスだと考えています。ただ、サステナブル自体は強制されるものではなく、わたしたちのプロダクトはあくまでも『新しい未来へ向けて豊かなくらしを楽しむためのパスポート』だと考えています。今後ももっと多くの方々に届けられるようなプロダクトを考えていきたいと思います。
インタビューを終えて
今回は、初めてBluetoothビジネスにチャレンジされた日本ゼオン様にインタビューさせていただきました。認証プロセスの途中では予期せぬシステムエラーの影響でBluetooth SIGとのやり取りが発生するなど、お客様としてはご心配になるシーンもあったかと思いますが、そのことで代行サービスの価値を実感していただけたのは何よりでした。
日本ゼオン様は経営理念を『大地の永遠と人類の繁栄に貢献する』としており、それを具現化した製品を世の中に届けたいという想いは、今回インタビューをさせていただいたみなさまからも強く感じることができました。そのような想いのこもったBluetooth製品をまた一つ世の中に送り出すサポートができたこと、それを実感でき、わたし自身としても嬉しいインタビューとなりました。