【Bluetooth東京セミナー2024登壇内容】最新Bluetooth認証プロセス完全ガイドとFAQ
Bluetooth認証プロセスの主な変更点
用語の変更
認証プロセスに関する用語の一部が変更されました。
- Declaration Fee → Product Qualification Fee / administrative fee
- Declaration ID → Receipt Number
Declaration IDはReceipt Numberに変更されました。従来、Declaration IDを取得する際に支払う費用はDeclaration feeと呼ばれていましたが、Receipt Numberを取得する費用はadministrative feeと呼ばれます。また「認証プロセスに要する費用」という意味合いでProduct Qualification Feeと呼ばれることもあります。どちらも同義です。
DNの導入
新たにDN(Design Number)が導入されました。Bluetooth認証についてあまり知識がないメーカーやエンジニアにとっては、従来のQDID(Qualified Design ID)は参照の仕方がわからなかったり、適切なQDIDの組合せができずに誤まった認証取得が発生していました。
今回のDN導入により、今後はサプライヤーからDNが提供されれば、それをそのまま使用して認証を進めることができ、メーカーエンジニア側は手間が省けるだけでなく、誤認証のリスクも低減することが期待されています。
DNが導入された一方で、これまで使用していたQDIDも継続して利用可能です。また、既にQDIDを使って認証済みの製品についても新たな手続きは不要です。
Product Typeのサポート終了
Product Typeのサポートが終了し、Core Configurationという新たなプロセスに統一されました。
Product Typeとともに、3年ごとにコンポーネント(Bluetoothモジュールなど)を再評価するルールも終了しました。これにより、再評価の手間が省けるだけでなく、3年以上前に認証されたコンポーネントでも仕様が非活性化されていない限り引き続き利用可能となりました。
【FAQ解説】よくある質問三選
Q.1)プロセスアップデート後に何か必要な手続きなどはありますか?
特にありません。アップデート前にBluetooth認証プロセスを正しく完了している製品には影響がなく、引き続きBluetooth SIGのデータベースで確認が可能です。一方、正しく完了していない製品については、プロセスアップデート前後に関わらず是正措置の対象となり、対応が必要になる可能性があります。
Q.2)既存のQDIDを使う場合、どのような手続きが必要ですか?
例えばA社が以前取得したQDIDを使って、新しいスマートウォッチ製品を開発するシナリオを考えます。A社が取得済みのQDIDをそのまま使用する場合、従来通りそのQDIDを参照すればOKです。再テストや新たな費用は不要です。
Q.3)Bluetooth認証コンサルタントを使う必要がありますか?
Bluetooth認証プロセスに不慣れだったり、技術的な判断に迷っている方がBluetooth認証コンサルタントを雇うべきか悩んでいるとします。この場合、コンサルタントを雇うことでプロセスをスムーズに進行でき、リスクを最小限に抑えられますが、必須ではありません。もし、社内で認証プロセスに詳しいエンジニアを育てられれば、コンサルタントなしで進めることも可能です。
コンサルタントによっては、認証面も含めたBluetooth機器開発における包括的なアドバイスも可能です。お気軽に認証コンサルタントへご相談してみてください。
まずは理解からスタート、新プロセスを味方につけよう!
開発者が今すぐ取り組むべきステップとして、まずはBluetooth SIGが公開しているWEBサイトや動画、オンラインのウェビナーなどを体験してみてください。その他、ムセンコネクトの無線化講座でもBluetooth認証プロセスに関する解説やBluetooth全般の最新情報を発信しています。ぜひキャッチアップしていただければ幸いです。