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【安全性への取り組み】無線認証に関する『SAR』知っていますか?

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

本テーマは動画解説をメインとしておりますが、テキストでの解説もご用意しております。
視聴が難しい方は本ページをスクロールしてご覧ください。

最近、SAR試験を実施するBluetooth機器メーカーが増えてきています。そこで、本日はSARについて簡単に解説します。

目次

SARとは?

SARとは『Specific Absorption Rate』の略で、日本語では比吸収率を指します。
元々、携帯電話やスマートフォンなどの電子機器から放射される電磁波の安全性を評価する指標としてつくられました。

SARを評価するSAR試験では、電子機器を人体に近い位置に置いた状態で、周波数の異なる電磁波を照射し、その際に人体に吸収される電磁波の量を測定します。この測定結果をもとに、機器の発する電磁波が人体に与える影響を評価します。

SARは各国の無線認証全般に取り入れられており、日本では技適を取得する際にSAR試験が必要になります。電子機器のSAR値は法律で定められており、SAR試験によって該当の電子機器が日本の法律に適合していることが認められ、販売が許可されます。規制値を超えた場合は販売が制限される場合もあります。

SAR値は製品の説明書や販売時に表示されることが一般的ですが、基本的には携帯電話やスマートフォンなどの電子機器などが対象であり、例えば、一般的なBLEデバイスであれば適用が除外されます(適用除外要件:平均電力が20mW以下の無線局の無線設備)

なぜ、最近BluetoothでもSARの話題を聞くようになっているのか?

理由)自社製品の安全性に配慮するメーカーが増えてきているから

一例を挙げると、ウェアラブルデバイスのSAR試験を実施するメーカーが増えてきています。SAR試験の適用要件の中には『最終製品の通常利用状態においてアンテナから人体までの距離が20㎝以内』というポイントがあります。ウェアラブルデバイスの場合、体に身に着けて利用するため、この適用要件には該当するものの、先にお伝えした平均電力が20mW以下の無線設備の場合、SAR試験の省略が可能です。

では、省略ができるにもかかわらずなぜSAR試験を実施するメーカーが増えているのか?というと、ユーザーへの影響、安全性を確かめる観点から、メーカー側が自主的にSAR試験を実施するケースが増えているようです。

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