【紹介動画も公開中】ムセンコネクト著書『Bluetooth無線化講座―プロが教える基礎・開発ノウハウ・よくあるトラブルと対策―』絶賛発売中

【実例紹介】今さら知ったBluetooth認証の必要性、今からでも製品登録すれば問題ない?

こんにちは、ムセンコネクトCEOの水野です。(プロフィール紹介はこちら

本テーマは動画解説をメインとしておりますが、テキストでの解説もご用意しております。
視聴が難しい方は本ページをスクロールしてご覧ください。

Bluetooth認証未取得の状態で自社ブランドのBluetooth製品を販売していた会社から「今から取得できますか?今から取得しても問題ないですか?」とのご相談がありました。そこで本日は実例を交えながら、Bluetooth SIGに問い合わせて得た回答と、その解決策について解説します。

目次

ケーススタディで学ぶ「Bluetooth認証、後から取得できますか?」

システム機器の開発・製造・販売を営む南海ソフトウェア株式会社(仮称)からBluetooth認証に関するご相談がありました。
南海ソフトウェア社では5年以上前から自社ブランド製品としてBluetooth機器を販売していましたが、Bluetooth認証は未取得の状態でした。最近になってBluetooth認証取得の必要性に気づいたため、今からでも取得したいというご相談でしたが、以下のような点を懸念されていました。

  • そもそも今からでもBluetooth認証が取得できるのか?
  • もしBluetooth認証が取得できた場合でも、未取得で販売していた期間に対して何らかのペナルティはあるのか?ペナルティを回避する方法はあるのか?

別の問題も発生『Bluetoothモジュールのバージョンが古い』

ご相談を受け、状況把握のためにヒアリングを進めていくと、すぐに別の問題にも気づきました。それは、Bluetooth機器に組み込まれていたのはv2.1という古いバージョン仕様のBluetoothモジュールだったことでした。2022年10月現在、Bluetooth SIGではバージョンがv4.0以前の新規製品登録を受け付けていません。つまり、今回の事例では、古いバージョンのBluetoothモジュールを使用していたため、そもそも製品登録ができない状況だったわけです。

以上のような状況であったため、南海ソフトウェア社からの依頼を受け、ムセンコネクトが以下の2点をBluetooth SIGに確認しました。

  • Bluetooth認証未取得の状態でBluetooth製品を販売していた場合、今からでも製品登録を行えば問題ないのか?ペナルティはないのか?
  • 製品登録したいBluetoothデバイスがv2.1のような古いバージョンだった場合はどうすれば良いのか?

Bluetooth SIGからの回答、及び本件の解決法については次のパートで解説します。

SIGからの回答は「今からでも製品登録すれば問題ない」

Bluetooth SIGの回答を要約するとポイントは以下の2点でした。

  1. 今からでも製品登録すれば、認証取得前に販売していたことに対する制裁を回避できる
  2. v2.1の古い仕様では製品登録できないため、今日現在製品登録可能なv4.1以降のBluetoothモジュールに置き換えて製品登録すれば問題ない

つまり、本件に対する解決法は以下の通りでした。

新しいバージョンのBluetoothモジュールを組み込み直し、そのBluetoothモジュールのQDIDを参照して製品登録を実施すること

QDIDの参照については以下の記事を参考にしてください。

よろしければシェアをお願いします
目次