Bluetooth機器を自社開発・販売するために必要な4つのステップ解説
こんにちは、ムセンコネクトCMOの清水です。(プロフィール紹介はこちら)
今回はメーカーエンジニアが自社製品をBluetooth化する際、開発から販売までに必要な4つのステップについて解説したいと思います。
- Bluetoothモジュール選定
- Bluetooth機器開発
- 通信相手アプリ開発
- Bluetooth認証(EPL登録)
それでは順を追ってご説明していきます。
Step1. Bluetoothモジュール選定
まずは自社製品に組み込むためのBluetoothモジュール選びから始まります。
ムセンコネクトではコンプリートBLEモジュールLINBLE-Z1を取り扱っておりますが、市場には様々なタイプのBluetoothモジュールがリリースされています。用途や目的に応じて最適なモジュールをお選びください。
Bluetoothモジュール選定での注意点
モジュール選定の際、注意点が2つあります。
一つ目はコンプリートモジュールなのか、ブランクモジュールなのかによって開発時の難易度が大きく異なる点です。
コンプリートモジュールとブランクモジュールの違いは「ファームウェア搭載の有無」です。ファームウェア搭載済みのコンプリートBluetoothモジュールは初心者の方でもカンタンに扱えるのがメリットですが、機能や性能はモジュールのファームウェア仕様に左右されます。一方、ブランクモジュールはファームウェアを自作するので仕様を自由に決められますが、ファームウェア開発が必要となる分、中級・上級者向けのモジュールと言えます。
もう一つの注意点は採用するBluetoothモジュールのBluetooth認証有無・Product TypeによってBluetooth認証のやり方、コストが大きく変わってくる点です。
「コンプリートモジュールかブランクモジュールか?」「モジュールのBluetooth認証の有無とProduct Type」は開発工数や認証費用に大きく影響してきますので、モジュール選びの際はモジュール単価だけで判断するのではなく、トータルコストを意識して選定されると良いと思います。
Step2. Bluetooth機器開発
Bluetoothモジュールを選んだら、次は自社製品をBluetooth化していきます。
LINBLE-Z1の場合はカンタンスターターキットをご用意しておりますので、まずは試作前に実際にBLE通信をお試しいただくことをおすすめしております。
デモ基板、デモアプリでBLE通信を試しておくことで、開発中にうまく通信ができなくなってしまった場合、自作基板に問題があるのか、自作アプリに問題があるのか、それともBluetoothモジュールに問題があるのか、原因の切り分けがしやすくなります。
Step3. 通信相手アプリ開発
自社製品のBluetooth化に必ずついて回るのが「通信相手機器のアプリ開発」です。自社製品にBluetoothモジュールを組み込むことができても、実際に通信させてみなければ開発を進めることはできません。
通信相手機器のアプリと言えば、少し前であれば仮想COMポート通信を用いたWindowsアプリ、ここ最近ではiOSやAndoridのスマホ・タブレット向けアプリが多いと思います。
ムセンコネクトではWindowsとAndroid向けのデモアプリLINBLE-Terminalをご用意しております。Android版はサンプルソースコードもご用意しておりますので、そちらを参考にアプリ開発していただくことが可能です。
また、iOS版BLEアプリの企画から開発、App Store審査までの一連の流れを記事化しております。特にBLEを使ったアプリ開発のノウハウやポイントを解説していますので、そちらも合わせてご参考になさってください。
なお、ムセンコネクトはAndroid版、iOS版、Windows版のアプリ開発支援も承っております。BLE周りの開発技術にご不安がある場合は開発の一部分をお手伝いすることも可能ですし、お客様のリソースが足りない場合はアプリまるごとの開発を承ることも可能です。お気軽にご相談ください(ムセンコネクトの無線化サービス)。
Step4. Bluetooth認証(EPL登録)
そしていよいよ最終ステップ4です。Bluetooth機器販売前の最後の砦となるのがBluetooth認証です(Bluetooth認証の基礎はこちら)。
Bluetooth認証は高額な登録費用がかかる上、ルールが複雑で且つ難しい専門用語だらけなので(しかも英語)、手続きは容易ではありませんが、まずは下記の記事を参考に自社で登録にチャレンジしてみてください。
ただ、どうしても難しくて登録ができない、登録作業の手間をかけたくないというメーカー様に対しては、Bluetooth認証登録代行サービスもご用意しておりますのでご安心ください。
Bluetoothの最終製品登録を終えれば、晴れて自社製品をBluetooth機器として販売できるようになります。
LINBLE-Z1を採用した場合のEPL登録について
LINBLE-Z1はEnd ProductでQDIDを取得していますので、最終製品での無線テストは不要です。LINBLE-Z1のQDIDは 138552 ですので、QDID:138552を参照してEPL登録を行ってください。
LINBLE-Z1は初心者向けのBluetoothモジュールです
- Bluetoothモジュールの使い方はわかりますか?
- Bluetooth APIを利用したスマホアプリの開発経験はありますか?
- 電波法やBluetooth認証はお詳しいですか?
もしどれか一つでも不安に感じるメーカーエンジニアの方がいらっしゃいましたら、ぜひムセンコネクトのLINBLE-Z1をご検討ください。みなさまがBluetooth化を実現できるまで、ムセンコネクトが最後までサポートいたします。